こんにちは!みぞこし歯科医院歯科衛生士の岩永侑里香です。
唾液ってどこから出てくる?
私たちが暮らしていくうえで、なくてはならない唾液。健康な成人で、1日にだいたい1リットル~1.5リットルも出ています。これだけの量の唾液が毎日いったいどこから出ているのかというと、おもに3つの大きな唾液腺から分泌されています。ひとつは耳下腺といい、両側の耳の下あたりにある、かなり大きなものです。あとの2つは、あごの下にある顎下腺、そして舌の下にある舌下腺です。
そのほかにも小唾液腺と呼ばれるものが頬の粘膜や舌、くちびるや上あごにあり、ここからも常に分泌されています。
また、 唾液の分泌には2種類あり、それを私たちは刺激時唾液と安静時唾液と呼んでいます。
〈刺激時唾液〉
美味しそうなにおいを嗅いだり、噛んだり、味わったときに出る唾液。レモンを見たり、すっぱい味を想像したときに出るのも刺激時唾液です。視覚、嗅覚、触覚による刺激を受けたときにタップリと出て、食事の時に食べ物が湿ってやわらかくなり、飲み込みやすく消化にもよいように、そしてよく味わえるように働いてくれます。
〈安静時唾液〉
起きている時も寝ている時も、たえず出ている唾液です。唾液が常に口の中をうるおしているおかげで、むし歯や歯周病が抑制され、いつでも口を滑らかに動かすことができて快適に暮らすことができるのです。
3大唾液腺のすぐ近くには、噛んで食べる時に働く筋肉が集まっています。たとえば耳下腺の近くには咬筋が、顎下腺の近くには顎舌骨筋があります。そして舌下腺の近くには舌があります。
>>>>食べる時によく噛むと、こうした筋肉が活発に動くため、その刺激が唾液腺につたわり刺激時唾液がたっぷりと出ます。よく噛むことによって筋肉が発達すると、唾液の分泌にさらによい影響を与えます。
※その逆に、噛まずにお茶で流し込んでいると噛む筋肉がやせてしまい、唾液腺への刺激も弱くなって唾液の分泌が減ってしまうことがあります。年とともに噛む筋肉がやせると唾液が出にくくなりますので、口の周りの筋肉を動かして、唾液腺に刺激を与えていきましょう。